やきもの界ニュース 『陶説』2021年7月号より

2021年春の勲章・褒章

陶芸関係では以下の方々が受章されました。心よりお祝い申し上げます。

旭日双光章
児玉盛介氏(長崎県・元長崎県陶磁器卸商業協同組合理事長 中小企業振興功労)
瑞宝単光章
清水洋氏(三重県・四日市萬古焼 伝統工芸業務功労)
福島武山氏(石川県・九谷焼 伝統工芸業務功労)
渡邉二三一氏(愛知県・常滑焼 伝統工芸業務功労)

「土の造形―特集・伊藤慶二」

岐阜県美術館(☎058―271―1313)にて7月6日(火)~8月22日(日)に開催されます。館蔵の伊藤慶二氏の作品を中心に、やきものがもつ多彩な魅力を紹介します。

日本工芸会富山支部創立60周年記念 日本伝統工芸富山展

受賞作品のうち、陶芸関係は、板倉克之氏の「堆泥掻落し線文花器」が日本工芸会富山支部賞を受賞しました。

第44回山口伝統工芸展

受賞作品のうち、陶芸関係は以下のとおり決定いたしました。

日本工芸会山口支部長賞
「月煌彩器」坂倉善右衛門
yab山口朝日放送賞
「萩茶盌」兼田佳炎
JAグループ山口・土の華賞
「彩色化粧波線刻文皿」上田敦之
そごう広島店賞
「萩緋色水指」波多野英生
(敬称略)

第43回日本新工芸展

受賞作品のうち、陶芸関係は以下のとおり決定いたしました。
内閣総理大臣賞
「撓屈 瀝Ⅵ」待田和宏
京都府知事賞
「メタモルフォーシス」鍛治ゆう子
NHK会長賞
「夜の聴覚」西川勝
彫刻の森美術館賞
「紅紫の器 春」阪口浩史
日本新工芸会員佳作賞
「あいあい」高森絢子
日本新工芸会員佳作賞
「時空・華」村山恵子
日本新工芸会友賞
「春の喜びⅡ」川瀬正二
日本新工芸賞
「秋茜Ⅱ」川瀬修平
「黒の偶像Ⅳ」中井和仁
日本新工芸奨励賞
「春愁」吉野信正
(敬称略)

第35回萬古陶磁器コンペ

「どうぶつの器」をテーマとした第35回展は、101点の応募作品より、以下の入賞を含む71点が入選しました。
グランプリ
「ハリネズミの酒器」香川清美(兵庫)
優秀賞
「ウッドマン(ワニドリ注器)」米谷彰能(石川)
「ねこMEGAきゅうす」東早苗(石川)
「蓋もの でんでん」岸田怜(長野)
Banko300th特別賞
「吾輩は茶釜に成る」西岡良和(岡山)
審査員特別賞
「青瓷鳥水差」久保田厚子(岡山)
「鳥の香合」香川清子(兵庫)
U40特別賞
「陶箱 玄蛛」一ツ松綾乃(愛知)

※審査員は、内田鋼一(陶芸家、審査員長)、長井千春(愛知県立芸術大学教授)、数馬桂子(ばんこの里会館館長)の3氏。
(敬称略)

倉敷に新美術館開館、備前焼のコレクションなどを紹介

今年4月、岡山県倉敷市・美観地区に「きび美ミュージアム」が開館しました。ギャラリーや竹林庭園を備えた複合施設「くらしき宵待ちGARDEN」内にあり、白壁の木造2階建てで茶室を備えています。
同館は、倉敷で不動産会社を立ち上げた山田真常氏(故人)のコレクションを紹介する施設となっています。酒津(さかづ)出土の弥生土器や円筒埴輪、備前焼の系譜、また備前刀や備中刀などのほか、江戸時代に活躍した寂厳(じゃくごん)、良寛らの墨跡など2千点余りのコレクションから展示します。

「北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI 2021」出展作家決定

9月10日から10月21日まで富山、石川、福井の北陸3県で行われる「北陸工芸の祭典 GO FOR KOGEI 2021」の出展作家が発表されました。今年のテーマは「工芸の時代、新しい日常」です。
総合監修には秋元雄史氏(練馬区立美術館館長、金沢21世紀美術館特任館長)があたり、「特別展Ⅰ 工芸的な美しさの行方 工芸、現代アート、アール・ブリュット」では、総勢20名の作家の作品が重要文化財指定の勝興寺、那谷寺、大瀧神社・岡太神社で展示されます 。本展には、やきものの作家として日本陶磁協会賞受賞者の伊藤慶二氏、金重有邦氏、陶芸家では桑田卓郎氏、中村卓夫氏、牟田陽日氏、澤田真一氏、山際正己氏らが名を連ねています。
その他、北陸の工房をオンラインで巡るライブ配信、北陸3県で開催される7つの工芸祭を回ることができるスタンプラリー等、計4つのプログラムが用意されています。詳細はこちらから。

日本クラフトデザイン協会が解散

クラフトデザインの普及、産業の発展、人びとの生活の向上を目的に昭和31年(1956)に創設され、日本クラフト展開催などさまざまな活動を65年にわたり展開してきた公益社団法人日本クラフトデザイン協会(JCDA)が、6月21日に解散されました。

「益子×セントアイヴス100年祭」1年遅れで開催

昨年、新型コロナウィルス感染拡大防止のために延期となった「益子×セントアイヴス100年祭」が、益子町(栃木県)で開催されています。益子の陶芸家・濱田庄司が英国にバーナード・リーチを訪ね、セント・アイヴスに登窯を築いてから、2020年は100年目にあたる記念の節目でした。しかし、予定されていた2020年はコロナ禍により延期を余儀なくされ、今年の開催となりました。
益子陶芸美術館や陶芸メッセ・益子における記念企画の展示や講演会のほか、近隣のカフェやレストランでの関連イベント、計約80のテント出店でにぎわう「ましこ市2021」(陶芸メッセ・益子と益子参考館、9月11、12日)が行われます。

芹沢長介記念東北陶磁文化館閉館

宮城県加美郡加美町に所在する同館は2021年5月30日をもって閉館しました。
同館は、故芹沢長介氏より東北の近世陶磁約1000点の寄贈を受けて昭和62年(1987)4月に開設。コレクションは、人間国宝で父の芹沢銈介の薫陶を受けた長介氏の審美眼と、考古学者としての見識によって選び出され、東北の風土や庶民の生活文化を反映した秀逸なものでした。
今後、作品はしかるべき博物館に移動する方向で検討されているとのことです。
同町には宗左近記念縄文芸術館もありましたが、2019年に閉館しており、宗コレクションの縄文土器および宗氏の著書の1部は、加美町中新田図書館の宗左近記念縄文芸術室にて観覧することができます。
◇宗左近記念縄文芸術室
場所:宮城県加美郡加美町字大門176 中新田図書館内
電話:0229―63―6100
開館時間:平日 10時~18時、土・日・祝 9時~17時
休館日:月曜日、祝日の翌日、特別整理期間、年末年始
料金:無料

もう1つの同町の陶磁関連の施設、切込焼記念館は現在も開館しており、伝世の切込焼の優品や出土資料を展示しています。
◇切込焼記念館
場所:宮城県加美郡加美町宮崎字切込3
電話:0229―69―5751
開館時間:10時〜16時30分(入館は16時まで)
休館日:第2・4月曜日、年末年始
料金:大人300円 65歳以上200円

東京アンティークフェア2021

日本国内より厳選された古美術店が出店し、国内外のトップクラスの古美術品を展示即売するフェアです。
場所:東京美術倶楽部・4階  東京都港区新橋6丁目19-15
日時:7月9日(金)、10日(土)、11日(日)10時~17時 *最終日は16時まで
入場料:無料
問合先:実行委員会(古美術あさひ)☎03―6228―7474
〔主な出展〕*カッコ内はブース番号
前坂晴天堂(B―2)鍋島・古9谷・柿右衛門・古伊万里など肥前有田磁器の優品を出品。
利菴アーツコレクション(B―8)日本・中国・朝鮮の鑑賞陶器の優品を出品。
古美術あさひ(B―4)蒔絵を中心に出品。

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