やきもの界ニュース 『陶説』2020年10月号より

繭山龍泉堂 2020年 秋の展観 3企画が同時開催されます。

日時:10月17日(土)〜10月25日(日) 11時〜17時(会期中無休)
会場:繭山龍泉堂 東京都中央区京橋2―5―9 ☎03―3561―5146

EARLY MING―明初―
明時代(1368〜1644)のなかでも特に質の高い作品が創られた明初より、洪武・永楽・宣徳を中心とした陶磁・堆朱・七宝の名品10点が出品されます。
陶磁では、これまで多くの展覧会や書籍などで紹介されてきた名品《青花瓜文盤》(写真)を筆頭に、永楽や宣徳官窯(写真)の優品が並びます。

〔同時開催〕
MAYUYAMA ONLINE GALLERY特選展
オンラインギャラリーに掲載された作品より数を絞って展示されます。

蒐集家愛蔵青磁展
コレクター所蔵の青磁、特に宋時代の名窯で、いずれも美術館クラスの名品が一堂に並びます。
なお会場入口は、新たに隣設されたRYUSENDO GALLERYになります。

***繭山龍泉堂オンラインギャラリー開設
繭山龍泉堂のHP内にて本年夏よりスタートしました(https://www.mayuyama.jp/gallery/)。
今後、ネット上で定期的に品物を紹介、販売していく予定で、先述の「特選展」ではオンライン上と実際の展示をリンクさせた企画となります。

壺中居 古美術と現代陶芸の展覧会

この秋、壺中居では「古美術との出会い―白と黒―」と「新宮さやか展」の2企画が同時開催されます。
日時:10月26日(月)〜10月31日(土) 11時〜17時(会期中無休)
会場:壺中居(2階・3階) 東京都中央区日本橋3―8―5 ☎03―3271―1835

古美術との出会い―白と黒―
「白と黒」という色に焦点を当てた展示で、中国・韓国の陶磁など、様々な作品が織り成す白から黒の色彩豊かなモノトーンの世界を展観します。
新宮さやか展
黒と白のモノクロームの色彩で花や実のかたちを独自の繊細な造形で表現する新宮氏の新展開の作品、40点程を展示します。

「第67回日本伝統工芸展」受賞作品が決まる

陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸の7部門に全国から1280点の応募があり、入賞16点、入選563点が決まりました。
日本工芸会総裁賞には須藤靖典氏の「乾漆平文蒔絵漆箱 氷壁」が、陶磁関係では以下の受賞が決まりました。

東京都知事賞 「真珠光彩壺」中田博士
朝日新聞社賞 「碧釉漣文器」木村芳郎
日本工芸会新人賞 「釉象嵌花器」中尾純

なお、巡回において以下のとおり変更となりました。
京都展 10月14日〜16日  京都産業会館ホール北室(京都経済センター2階)
大阪展 中止

第54回女流陶芸展

京都市京セラ美術館にて12月2日(水)〜6日(日)に開催されます(問合先☎90―2357―597 〈9時〜17時〉)。
結果は来年1月号にて掲載いたします。

改組 新 第7回日展

10月30日(金)〜11月22日(日)に国立新美術館(東京都港区六本木7―22―2 ☎03―5777―8600)にて開催されます。
その後、以下のとおり巡回します。
〔巡回先〕
京都(京都市京セラ美術館)12月19日〜令和3年1月15日
名古屋(愛知県美術館ギャラリー)1月27日〜2月14日
大阪(大阪市立美術館)2月20日〜3月21日
富山(富山県民会館美術館)4月24日〜5月9日

第50回公募全陶展

令和3年に延期になりました。

第75回新匠工芸会展

本年度は中止になりました。

〜江戸から明治〜 海を渡った日本の美展

10月15日(木)〜21日(水)に渋谷・東急本店8階美術ギャラリー(問合先☎03―3477―3857〈直通〉担当:前坂・浅野)にて開催されます。江戸から明治にかけて、海を渡り世界の人々を魅了した日本古美術の数々。本展では、日本に里帰りした古伊万里・蒔絵・薩摩焼・浮世絵など、日本美術の逸品を取り揃えて展示販売されます。

秋の陶器市情報

例年秋に開催される、産地の陶器市や、やきもの祭りの多くが本年は中止となります。代わりにオンライン陶器市が開催される地域が増えています。そのなかで開催する産地や、オンライン陶器市について、9月16日現在、把握している情報は以下の通りです。

◦陶器市を開催
龍門司焼(規模縮小の上、12月11日〜20日)
波佐見焼(エリアごとに小規模開催、10月末〜12月初旬)
上野焼秋の窯開き(10月23日〜25日)
とべやき市(10月31日)
信楽陶器まつり謝恩会(10月9日〜18日)
常滑焼まつり(10月3日〜11日)

◦オンラインでのWeb陶器市
有田陶器市(11月頃)
三川内焼Web陶器市(11月21日〜29日)
萩焼まつり(10月1日〜31日)
備前焼感謝祭(10月1日〜31日)
常滑焼まつり(10月3日〜11日)
九谷茶碗まつり(11月頃)
益子秋の陶器市(10月31日〜11月10日)
オンライン陶器市#かさまつなぐ(10月3日〜11月8日)

セラミックス研究所の歴代見本試作たち

岐阜県セラミックス研究所(多治見市)で、「見本試作」約100点を紹介する展覧会を開催しています。戦前から現代まで時代ごとのやきものが一望できると同時に、研究所に勤めていた人間国宝の加藤土師萌と加藤孝造両氏の手がけた見本も並んでいます。入場無料で、10月30日まで、土日は休館で、事前の電話予約(☎0572―22―5381)が必要。

九谷焼をオンラインで世界に発信 「KUTANism」開催

石川県小松市・能美市は、10月24日(土)から12月20日(日)まで、九谷焼を世界に伝えるオンラインミュージアム「KUTANism(クタニズム)」を開催します。
作品の鑑賞から購入の問い合わせまで、すべて自宅からオンラインでできるほか、九谷焼に関するショートフィルムも楽しめます。オンラインエキシビジョン「NEXT九谷 Vol.2 物語る色と形」では、九谷焼の作家43名の作品をストーリーやコメントとともに紹介。
そのほか、秋元雄史氏(東京藝術大学大学美術館館長)と職人・作家の対談や、九谷焼の街を巡るガイドツアー、フォトジャーナリストがカメラに収めた「産地のいま。」など、計六つのコンテンツで構成されています。

オンラインミュージアム「KUTANism」
会期:10月24日(土)〜12月20日(日)
URL:https://kutanism.com/

訃報

佐賀県有田の陶芸家、井上康徳氏が8月25日に病気のため逝去されました。享年62歳。白磁の重要無形文化財保持者(人間国宝)井上萬2氏の長男で、佐賀新聞文化奨励賞など受賞を重ね、10月1日〜11日には銀座・和光にて個展も予定していました。急遽、追悼展として開催されます。

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