やきもの界ニュース 『陶説』2020年8月号より

「磁器製鳥居修復事業報告書」刊行

有田町歴史民俗資料館のホームページ上でPDF版を公開中
1、4月号のニュースでお伝えした、国の登録有形文化財、有田・陶山神社の磁器製鳥居の修復完了について、報告書が刊行されました。修復の経緯から現況、作業の一部始終に至るまで、約60頁にわたって詳細に記録されています。少部数のため現在入手困難となっていますが、広く文化財修復の周知を図るために有田町歴史民俗資料館のWebサイト上でPDF版を公開中です(https://www.town.arita.lg.jp/main/7566.html)。

小鹿田焼の唐臼破損

7月の豪雨災害により被害再び
7月上旬に発生した令和2年7月豪雨災害により、各地で文化財が被害を受けています。大分県日田市では、国の重要無形文化財に指定されている小鹿田焼の里にて唐臼4基の支点部分が破損するなどの被害がありました。同地区は2017年にも九州北部豪雨により大量の土砂が流れ込み、唐臼や水路が破損、採土場が崩落するなど甚大な被害を受けており、全国からの支援やボランティアの力で復旧が進んでいるところでした。

酒井一光氏の建築ガイド、クラウドファンディングで2冊刊行

5月号のニュースでお伝えした、大阪歴史博物館学芸員の故酒井一光氏の著書『発掘 the OSAKA』〈B5判304頁〉、『タイル建築探訪』〈B5判360頁〉(ともに青幻舎刊、3000円+税)が、クラウドファンディングにより出版費用を達成し、3回忌にあたる6月20日に同時刊行されました。いずれもカラー図版が多用され、資料的にも価値の高い内容となっています。

珠洲焼復興の陶芸家小野寺玄氏の常設展

珠洲焼の復興に貢献し、日本陶磁協会賞受賞作家でもある小野寺玄氏(1934〜2016)が制作した珠洲焼の作品9点が、珠洲市立珠洲焼資料館(石川県珠洲市蛸島町1-2-563 ☎0768-82-6200)にて常設展示されています。作品は今年3月に御家族から寄贈を受けたもので、このほかにも各地の美術館に作品および資料が寄贈されています。その経緯については『陶説』10月号にて掲載する予定です。

縄文時代の土器や土偶などの写真展

40年以上にわたり縄文時代の遺物を撮影するカメラマン小川忠博氏の写真展が開かれています。国宝の土器など、約160点の写真作品が並び、なかでも縄文中期の土器を文様がより分かるように平面に撮影した縦2.4メートル、横5.4メートルの大作は見ごたえがあります。この「開館45周年記念 縄文 祈りの造形 小川忠博 写真展」は池田20世紀美術館(静岡県伊東市十足614(一碧湖けやき通り) ☎0557-45-2211)にて、10月13日(火)まで開催しています。

井上オリエンタルアート京橋店が銀座に移転

古美術をおもに扱う井上オリエンタルアート京橋店が、8月25日より銀座に移転します。

新住所:東京都中央区銀座2-4-1 銀楽ビル1階
電話:03-6263-0727(変更なし)

酉福ギャラリーが「ア・ライトハウス・カナタ」に

日本の現代アーティストを中心に紹介する酉福ギャラリーが「ア・ライトハウス・カナタ」に名称を変え、南青山より西麻布へ移転しました。10月3日〜24日には「オープン記念」展を予定しています。

新住所:東京都港区西麻布3-24-20 霞町テラス 6階
電話:03-5411-2900(変更なし)

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公益社団法人 日本陶磁協会

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