第50回公募全陶展
先月号でお伝えしていた本展の受賞作品が以下のとおり決まりました。(敬称略)
文部科学大臣賞:「石化・モノリスの誘惑」井上具彦
全陶展大賞:「線象嵌花器 蒼」古川尊
東京都知事賞:「時」是枝久美子
第50回展記念賞:「SANKIRAI」矢野徹志 / 「彩彩」山川恭子 / 「祈りの座―谷」渡辺稔浩
黒田和哉賞:「粛」安齋博次
金子賢治賞:「離脱」太田勇豪
唐澤昌宏賞:「青白磁釉象嵌壺 そよ風」西野咲子
谷中田賞:「青瓷壺 春霞」加藤芳久
清水賞:「割り入れ大壺”Red Marble”」森寿光
陶遊賞:「シュレディンガーの兎」田原形子
CCU青山賞:「象嵌壺・風を感じて」長岡博人
理事優秀賞:「オータムリーブズ」大泉弘彰
会員優秀賞:「猩々淡斑紋壺」加瀬一雲
会友優秀賞:「分水嶺」高橋隼哉
新人賞:「仲間達」川村健司
クラフト賞:「二重緑銀波文皿」佐藤等
奨励賞:「外出の準備」金徳姫 / 「練り込み 浮遊」西岡璋子 / 「静寂」西堀素子 / 「バネ切り六面体」松﨑秀廣 / 「青の光の中で」山中峰雄
努力賞:「練り込み 五弁花皿」秋山ゆかり / 「向日葵文鉢」金子英子 / 「無題」小峰尚 / 「灰釉刻文大鉢」櫻井良 / 「chain(連鎖)」志田吏千
第55回女流陶芸公募展
今年で55回目をむかえる本展は、昭和32年に発足した日本初の女性陶芸家集団、女流陶芸の公募展で、入賞、入選の作品が展示されます。審査結果は次号以降に掲載いたします。
会期:11月17日(水)~11月21日(日) 10時~18時 *最終日は17時まで
会場:京都市京セラ美術館
問合せ先:☎090―2357―597(女流陶芸事務局)
第8回日本美術展覧会
本展の受賞作品が決まりました。陶芸の受賞作品および巡回先は以下の通りです。
特選授賞:「茜さす」司辻健司 / 「青のSymphony」山﨑豊 (敬称略)
巡回先:
東京 ~11月21日 国立新美術館
京都 12月18日~2022年1月15日 京都市京セラ美術館
名古屋 1月26日~2月13日 愛知県美術館ギャラリー
大阪 2月26日~3月21日 大阪市立美術館
安曇野 4月23日~5月15日 安曇野市豊科近代美術館
金沢 5月28日~6月19日 石川県立美術館
第75回新匠工芸会展
本展の受賞作品が決まりました。陶芸の受賞作品は以下の通りです。
稲垣賞:「花・鳥・風・月」江口滉
佳作賞:「布目泥彩文器 斜陽」竹田阿野胡 / 「福寿文花器」渡辺大輔
茶道具商によるウェブサイト「茶の美」開設
インターネット上で茶の湯に関するさまざまな情報を発信するサイトがオープンしました。
これは茶道具商が協力して運営するもので、茶道具の紹介と共に、茶の湯の「楽しさ」を共有することを目的としています。
茶道具商が選定した道具を一堂に集めたオンライン展観では、気に入った品物があれば取扱店舗に連絡して購入することも可能。また、茶道具に関する特集記事をはじめ、茶会情報や美術館情報などが提供されるほか、メールマガジンに登録することで茶の湯の情報がメールで配信されます。
茶の美サイトはこちらから。
秋の有田陶磁器まつり 期間を拡大して開催
「秋の有田陶磁器まつり」(有田観光協会主催)が10月9日から開催されています。
例年は11月下旬ですが、今年は密を避けるために期間を前倒し、10月9日から11月14日の間の土曜、日曜、祝日を「プレ期間」、11月19日から23日を「メイン期間」として、従来の5日間から18日間に拡大しています。
メイン期間には、窯元で薪窯焚きを特別公開。11月19日は今右衛門窯、20日は柿右衛門窯と茂正工房、有田ポーセリンパークの天狗谷窯の窯焚きが行われる予定です。
クラウドファンディング 若手工芸家を応援するギャラリー&カフェ設置に向け
陶芸家の前田昭博氏はじめ工芸の作家らが集まる「西郷工芸の郷あまんじゃく」(鳥取市河原町)が、作品を見て実際に触れられるギャラリー&カフェの整備を目指し、クラウドファンディングで寄付を募っています。
同地区は「いなば西郷工芸の郷」と銘打って作家の移住受け入れを進め、全国から集まった陶芸家やガラス作家が創作活動に励んでいます(『陶説』808号で紹介)。近年は地区を訪れる人が増えてきましたが、見学希望に応えきれないという悩みを解消するために、民家を改装してギャラリー&カフェを計画。作品を展示・販売し、実際に使い心地を試してもらえる場にする予定です。クラウドファンディングは11月19日まで。
ベルリンの文化施設に茶室がオープン
プロイセン王家の居城を再建した「王宮」がベルリンに完成し、中に「忘機庵(ぼうきあん)」と名付けられた茶室がオープンしました。
バロック様式のファサードや銅製の丸天井など、19世紀当時の細部を再現して建てられたこの文化施設フンボルトフォーラムは、州立アジア美術館とベルリン民族学博物館を内包。茶室は、最上階のアジア美術館の空間の最も奥にある日本のコーナーで、9月から一般公開されています。
日独160周年を記念して行われたコンペで選ばれた「忘機庵」は、統括を浦建築研究所社長で建築家の浦淳氏、監修を裏千家今日庵業躰(ぎょうてい)の奈良宗久氏、設計協力として金属造形作家の坂井直樹氏、漆工作家の3代・西村松逸氏、陶芸家の中村卓夫氏が携わっています。
作品テーマに「破壊と創造」を掲げ、ベルリンの地で平和を守るイメージに、アートやオブジェとしての茶室と禅を組み合わせました。かつてのカイザー・ヴィルヘルム記念教会をなぞらえた金属製の8角形の小部屋は表面に錆加工が施され、前には陶板で作られた縁側が張り出し、床はうわぐすりで打ち水を表現しています。
工芸アートフェア金沢2021
工芸の新しい美意識や価値観を「KOGEI」として世界に発信する、国内唯一の工芸に特化したアートフェアで、29ギャラリーにより、新進気鋭の若手から世界で活躍するアーティストまで約140名の作品が展示販売されます。
会期:11月27日(土) 11時~19時
11月28日(日) 11時~18時
※完全予約制。ウェブサイトより要申込。
会場:ハイアット セントリック 金沢 石川県金沢市広岡1―5―2
料金:2,000円
イベント(要申込):
◎11月26日(金)16時より
講演 「茶道×KOGEIの国際性について」
講師 奈良宗久氏(裏千家今日庵業躰)
◎11月27日(土)16時より
講演 「HOSOOから見るKOGEIの可能性と海外展開」
講師 細尾真孝(株式会社細尾・代表取締役社長)
※会場はハイアットハウス金沢
以下、主なギャラリーの展示内容を紹介いたします。(50音順、#はルームナンバー)
しぶや黒田陶苑(#507)
日々使う器にこそ、本当に気に入ったもの、本当に美しい物を使って戴きたいという願いから、備前焼の金重愫、曜変天目の瀬戸毅己、ガラスの小西潮・江波冨士子、金工の長谷川清吉、木工の川合優による酒器、盆を展示します。
多治見市文化工房 ギャラリーヴォイス(#624)
「やきものの現在 土から成るかたち」展を開催。「今を生きる自分をやきもので表現する」ことにこだわる10名の作家をとりあげ、陶芸の新たな可能性を秘めている作品を紹介します。出品作家:尾木卓弥・鹿島彩・加藤智也・五嶋穂波・酒井博司・奈良祐希・平野舞佳・望月美鶴・山岸大祐・山口美音。
中長小西(#524)
素材のもつ豊かな表情を作品に魅せる3人の作家、関島寿子(木)、小川待子(土)、留守玲(鉄)を取上げて展観します。その後、本展は中長小西(東京・銀座)にて12月11日~25日、1月11日~22日(予定)の会期で展示します。
水戸忠交易(#623)
変化する時代に作家としての精神性・哲学を中心に据えて、独自の表現を追求する近現代の作家の作品を展示します。出品作家:ルーシー・リー、栗木達介、川瀬忍 他。
第12回金美特別展
金沢を中心とする美術商33店が一堂に会し、厳選された美術品が各店舗ごとに展示即売されます。
出展店舗:井上オリエンタルアート・古美術あさひ・しぶや黒田陶苑・瀬尾商店・谷庄・前坂晴天堂ほか(50音順)。
会期:11月2日(火)~4日(木) 10時~18時(最終日は16時まで)
会場:金沢美術倶楽部 石川県金沢市上近江町61
料金:無料
元祖むかし昔の食器展
11月18日(木)~12月1日(水)に渋谷東急本店8階・美術ギャラリーにて開催されます。江戸時代の古伊万里食器を中心に、蒔絵の器や酒器なども多数取り揃え、展示販売します。佐藤由美子氏による、古伊万里の器を使ったテーブルコーディネートも展示予定。お問合せは☎03―3477―3857(直通、担当:前坂・浅野)まで。