第6回「KOGEI Art Fair Kanazawa 2022」開催決定
工芸に特化したアートフェア、第6回「KOGEI Art Fair Kanazawa 2022」を、石川県金沢市のホテル「ハイアットセントリック金沢」で12月に開催することが発表されました。
今回のテーマは「いま手に入れるべき工芸がここに」。新進気鋭の若手作家から世界で活躍する作家まで、工芸作品を扱う国内外の31ギャラリーが一堂に集結します。作品はホテルの客室に展示され、暮らしに近い空間の中でじっくり手に取って鑑賞することができます。また、専門家によるレクチャーの開催や、出展作家との交流の機会も企画されています。
会場:ハイアットセントリック金沢 (石川県金沢市広岡1丁目5―2)
日時:12月9日(金)13時~18時半*招待者限定、 10日(土)11時~19時、 11日(日)11時~18時
入場料:2,000円(2日間通し券)
詳しくはこちらから。
「第69回日本伝統工芸展」受賞作品発表
陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸7部門の一般公募作品1,158点より選ばれた入選作491点が決まりました。受賞作品においては、日本工芸会総裁賞に河野祥篁氏の「透網代花籠 朝露」が、陶磁関係では以下の受賞が決まりました。(本展巡回先については、陶説831号のニュース欄、または日本工芸会のホームページをご覧ください)
文部科学大臣賞 「備前白泥混淆花器」隠﨑隆一
日本工芸会奨励賞 「白磁鉢」五嶋竜也
日本伝統工芸展開催継続のためのクラウドファンディング実施
日本工芸会では、このほど日本伝統工芸展の開催を継続するための支援を呼びかけるクラウドファンディングを行っています。
同会が開催する「日本伝統工芸展」は、全国公募展として毎年全国各地で開催され、来年で第70回を迎えます。
近年は、日本の生活様式の変化による工芸離れや会員数の減少に加え、ここ数年のコロナ禍により、厳しい経済状況に追い込まれてきました。さらに、来年度以降の審査会場有償化に伴い、日本伝統工芸展の継続的な開催が危ぶまれる事態となっています。
そこで、将来的な資金の枯渇を回避するため、クラウドファウンディングにより広く支援を求めることとなりました。集まった寄付は「日本伝統工芸展」の運営資金、次世代向け研修活動の充実(作家向け)、次世代向け普及・啓蒙活動(一般の方向け)などに充てられる予定です。
クラウドファンディングは10月23日(日)まで。詳細はこちらから。
2022東美アートフェア
東京美術商協同組合に所属する100余の美術商により、古美術・近代美術・現代美術・茶道具・工芸など美術品の優品が、それぞれ趣向を凝らして展示・販売されます。
日時:10月14日(金)10時~19時、 15日(土)11時~18時、 16日(日)11時~17時
会場:東京美術倶楽部(東美ミュージアム) 東京都港区新橋6―19―15 ☎03―3432―191
入場料:一般2,000円(税込)
以下、一部美術店の展示内容を紹介します(50音順、カッコ内はブース番号)。
■池正(3―10)
「李朝徒然」展を開催。祭器をメインとした陶磁器を中心に木彫の燭台、膳などの工芸品を出品します。
■井上オリエンタルアートGINZA(4―11)
室町の信楽壺2点(MIHO MUSEUM「信樂−壺中の天」出品作および緒形拳旧蔵)のほか、やきものを中心に古い時代のものを出品します。
■銀座 黒田陶苑(4―4)
「鯉江良二―TURNING POINT―」を開催。国内外を活躍の場とし、鬼才と呼ばれた陶芸家であり、愛知県立芸術大学教授でもあった鯉江良二。本展示では1970年代から90年代初頭に制作した作品の中から、茶碗・花器・オブジェなどの代表的な10作品を展観します。
■しぶや黒田陶苑(3―8)
「双雄 魯山人と唐九郎展」を開催。魯山人は屏風、器、茶碗など、唐九郎は茶碗を中心に出品します。このあと、しぶや黒田陶苑(10月21日~30日)、魯卿あん(11月4日~12日)においても開催します。
■丸ヱ大野商店(1―16)
中国陶磁を中心に玉なども展示します。
■水戸忠交易(4―16)
「らでん」展を開催。大場松魚、黒田辰秋、北村昭斎、橋本千毅、三好かがり、山村慎哉など近現代の作家の螺鈿作品、約15点を出品します。
MISE-nite autumn art week 2022
東京都日本橋・京橋・銀座エリアの合計11の美術店が10月中旬~下旬に、各MISE-nite(店にて)店舗にて、それぞれ企画展を開催します(各店舗で会期・営業時間が異なります)。
店舗一覧(日本橋より道順に)
海老屋美術 会期:10月9日~16日 11時~19時
東京上原永山堂 会期:10月11日~15日 11時~17時
前坂晴天堂 会期:10月14日~18日 11時~18時
「~百花繚乱~古伊万里の世界」開催。鍋島・古九谷・柿右衛門・古伊万里・初期伊万里など、肥前有田磁器の優品を多数展示販売します。
飯田好日堂 会期:10月12日~16日 10時~17時
お茶道具を中心に展示販売します。
去来 会期:10月13日~16日 12時~19時
花徑 会期:10月12日~15日 12時~17時
冨江洗心堂(於ギャラリーくぼた) 会期:10月10日~16日(営業時間要確認)
林田画廊 会期:10月20日~29日 10時30分~18時
繭山龍泉堂 会期:10月14日~23日 11時~18時(初日20時迄)
池内美術 会期:10月11日~15日 11時~17時
古美術川嵜 会期:10月13日~18日 11時~19時
バンコク国立博物館で有田焼の展覧会
バンコクの国立博物館であるシワモーク宮殿で、有田焼の展覧会「日本とタイの陶磁器交流─貿易と文化交流の永遠の伝説─」が開催されています。
同展はタイ王国文化省芸術局主催、佐賀県共催で開催され、九州陶磁文化館から出品された有田焼約100点とタイの陶磁器を展示して双方の陶磁器の歴史を辿るものです。
ところ:バンコク国立博物館「シワモーク宮殿」
日時:~12月14日(水)9時~16時
休館日:祝日を除く月曜・火曜
入館料:200バーツ
訃報
日本の女性陶芸家の草分け的存在として活躍してきた坪井明日香(つぼいあすか)氏が急性心不全のため8月26日に逝去されました。享年90歳。坪井さんは富本憲吉に師事し、男性中心の陶芸界で女性が創作することが難しかった時代に、女性だけの陶芸団体「女流陶芸」を仲間6人と共に結成(1957年)。以来、現在まで代表を務め、公募展「女流陶芸展」を開催して女性作家の創作を先導してきました。海外の陶芸展などにも数多く招待され、2004年には日本陶磁協会賞金賞を受賞されています。心よりご冥福をお祈りいたします。
訃報
東洋陶磁研究者、弓場紀知(ゆばただのり)氏が8月30日に逝去されました。享年75歳。出光美術館学芸課長、京都橘大学教授、兵庫陶芸美術館副館長などを歴任され、『青花の道―中国陶磁器が語る東西交流』、『中国の陶磁 三彩』など多数の著書があります。当協会においては常任理事・理事を長年務めていただき、『陶説』の点滴もご担当いただきました。心よりご冥福をお祈りいたします。