協会ニュース 『陶説』令和2年3月号より

▼ 第4回日本陶磁協会奨励賞
中国・四国展(岡山・広島・鳥取・島根・山口・香川・愛媛・高知・徳島)

第4回日本陶磁協会現代陶芸奨励賞 中国・四国展
新型コロナウイルス感染拡大予防のため、会期が変更となりました。さらなる変更の可能性もございますため、協会HPとfacebookにてご確認を願います。(更新日4/10)
[変更後の会期]9月8日(火)〜22日(火)

詳細はこちらから

本展覧会を左記のとおり開催いたします。入賞・入選作品とともに中国・四国地方に在住の日本陶磁協会賞受賞作家の作品もあわせて展示いたします。皆様のお越しをお待ちしております(120頁も参照ください)。

会期
4月7日(火)〜5月10日(日)
会場
岡山シティーミュージアム

▼ 3月研究会
静嘉堂文庫美術館
「―『鉅鹿』発見100年―磁州窯と宋のやきもの」展

*研究会は中止となりました。

2月号で特集した本展に合わせて研究会を左記のとおり開催いたします。

とき
3月5日(木)午後2時から(所要時間:約1時間)
ところ
静嘉堂文庫美術館
講師
山田正樹氏(同館学芸員)
定員
50名
料金
入館料のみ(一般1000円)
申込方法
日本陶磁協会(☎03─3292─7124)まで電話にてお申し込み下さい。

▼ 第23回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)

陶芸家、大石早矢香氏が入選されました。ほか入選・入賞の作品、計23点を展示する本展は川崎市岡本太郎美術館(☎044─900─9898)にて4月12日(日)まで開催しています。

▼ 第28回テーブルウェア大賞〜優しい食空間コンテスト〜
テーブルウェア・オリジナルデザイン部門

2月に開催された本展のうちオリジナルデザイン部門の受賞者は以下のとおりきまりました。

◎大賞・経済産業大臣賞
藤八屋(塩士純永)「彩本乾漆アラベスク文様オーバルBOX」
◎最優秀賞・東京都知事賞
藤澤徳雄「彩泥彫文皿 せせらぎ」
◎優秀賞
金知瑞「Reversible Urushi Plate」
野口健「Swaying Vessel」
鈴木由美子「四方雪」
◎東京都庭園美術館長賞
金知瑞「Reversible Urushi Plate」
◎片山まび審査員賞
大塚くるみ「hokorobu」
◎川上麻衣子審査員賞
丹波隆男「黒彩色」
◎黒田和審査員賞
森寿光「磁器割入れ大皿“Red Marble”」
◎藤原信幸審査員賞
鑛納未來「しあわせをかさねて」
(敬称略)

▼ アートフェア東京2020
*アートフェア東京は中止となりました。

本展は、古美術・工芸から、日本画・近代美術・現代アートまで、幅広い作品のアートが展示されるフェアとして、2005年から開催している、日本最大級の国際的なアートフェアです。

会期
3月20日(金)11時〜20時
3月21日(土)11時〜20時
3月22日(日)11時〜17時
会場
東京国際フォーラム・ホールE、ロビーギャラリー
(東京都千代田区丸の内3─5─1)
料金(1DAYパスポート)
5000円(前売4000円)

※詳細はHP(http://artfairtokyo.com)、または電話(☎03─5797─7912)にてお問合わせください。

一部の出展内容をご紹介します(店名につづくカッコ内の数字はブース番号、50音順)。
井上オリエンタルアート(G47)
「赤絵といろ絵」を開催。漢の加彩から古伊万里まで、中国・日本・ペルシャの赤絵と色絵陶磁、約35点を出品します。
浦上蒼穹堂(G123)
珍墓獣(唐)、硬陶印文壺(戦国時代)など、新石器時代〜唐の中国陶磁を中心に約30点を出品します。葛飾北斎『椿説弓張月』も併せて展示。
ギャラリーこちゅうきょ(G65)
「松島巌コアガラス展」を開催。「マーブル文 華コーン」「虹彩星雲文碗」など、現代コアガラスの中興の祖松島氏の作品約20点を出品します。この後、ギャラリーこちゅうきょ(日本橋)にて3月24日〜28日に同展を開催、約40点出品。
銀座黒田陶苑(G66)
「曜変天目の美︱桶谷寧」を開催。曜変天目の第一人者である桶谷寧氏の新作を披露。曜変天目茶碗・油滴天目茶碗・曜変天目酒盃など4点を出品します。
しぶや黒田陶苑(G110)
「オブジェ焼 八木一夫・山田光・鈴木治・益田芳徳展」と「硝子 益田芳徳展」を開催。前者は走泥社であった4人のオブジェを中心とした作品を約20点出品、後者は水指・茶入・茶碗・鉢など7点の益田作品を発表します。この後、しぶや黒田陶苑(渋谷)にて、「益田芳徳展」は3月20日〜24日に、「オブジェ焼き展」は3月27日〜31日に開催。 中長小西(G107)
加守田章二および、小川待子、隠﨑隆一の作品(新作を含む)、計約10点を出品します。
美術工藝 丹中(G85)
「日本の美術」展を開催。中世古窯、能楽美術を中心に約20点出品します。
前坂晴天堂(G71)
「〜百花繚乱〜古伊万里の世界」を開催。日本磁器を代表する鍋島・古九谷・柿右衛門・古伊万里などの、肥前有田磁器の精華を一堂に取揃えて展示販売します。
繭山龍泉堂(G75)
「PREVIEW EARLY MING─明初─」を開催。洪武・永楽・宣徳・景泰の明初の優品を、陶磁器・堆朱・七宝の分野にわたり、計10点を出品します(写真)。10月に繭山龍泉堂(京橋)にて開催される同展のプレビュー展です。
水戸忠交易(G72)
「服部真紀子展」を開催。新作10点を出品予定です。
利庵アーツコレクション(G70)
「利庵アーツコレクション2020」を開催。日本・中国・朝鮮の鑑賞陶器を中心に出品します。
渡邊三方堂(G121)
先代より受け継がれた朝鮮時代の陶磁器を中心とした逸品のコレクションを展示します。

▼ 第5回北信焼物特別記念展〜時空を超えて 遥かなる焼物への旅〜

北信在住、出身の陶芸家総勢27名の作品が一堂に会します。また小林陶春氏蒐集の古陶器・漆器など約100点も展示。20日〜22日には作家の器による呈茶もあります。

会場
千曲市アートまちかど
(長野県1000曲市大字屋代2176─2 ☎026─272─4152)
会期
3月7日(土)〜3月29日(日)
*9日、16日、23日は休館
入場料
一般300円

▼ 愛媛県無形文化財「砥部焼」保持者に白潟八洲彦さん

2月12日の愛媛県教育委員会定例会において、陶芸家の白潟八洲彦さん(80歳)が、県無形文化財「砥部焼」保持者に認定されました。白潟さんは砥部町出身で、昭和30年(1955)にやきものの道に入り、昭和43年(1968)に青年海外協力隊に参加してフィリピンでやきもの指導を行ったのち、昭和45年(1970)に八瑞窯を創業。砥部の土の特色を生かした白磁による大物づくりを得意としており、昭和56年(1981)には国の伝統工芸士に認定されました。

▼ 大原美術館、2022年春に「児島館」開館へ

倉敷市の大原美術館が、創立90周年記念事業の1環とした「児島虎次郎館(児島館)」(仮称)開館を、2022年春とする計画を発表しました。近隣の旧中国銀行倉敷本町出張所を改修し、17年末に閉館した美術館別館・旧児島虎次郎館に展示していたエジプト・西アジアなどの古美術品や、美術館コレクションの基礎を築いた洋画家の児島虎次郎の作品など計約600点を収蔵・展示します。

▼ 出版情報 『武雄焼入門―その歴史と特色』

鈴田由起夫佐賀県立九州陶磁文化館館長の講演を再編集した『武雄焼入門―その歴史と特色』が、武雄市観光協会から出版されました。図表や写真も交えて武雄のやきものの歴史をひもとく1冊となっています。
武雄焼が、文禄・慶長の役に出陣した武雄領主が連れ帰った朝鮮陶工・深海宗伝によって始まったことや、江戸時代に有田焼が栄えて唐津焼が衰退するいっぽう、武雄焼は色調や技法の革新など商品開発を進めたことを紹介。刷毛目や緑釉、象嵌技法といった古武雄の特徴や、染付や鉄絵、型打ちなど武雄の磁器の技法も説明しています。
A5判、48ペ―ジ、880円。問い合わせ:電話0954(23)7766(武雄市観光協会)

▼ 第22回亀倉雄策賞発表 菊地敦己のブックデザイン『野蛮と洗練 加守田章2の陶芸』展覧会図録が受賞

公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)の年鑑『Graphic Design in Japan
2020』の掲載作品選考会が開催され、560作品の入選および「第22回亀倉雄策賞」「JAGDA賞2020」「JAGDA新人賞2020」が発表されました。
亀倉雄策賞は、年齢やキャリアを問わず最も輝いている作品とその制作者に授与されるもので、今回は菊地敦己によるブックデザインが受賞。受賞作品は、菊池寛実記念 智美術館で開催された展覧会『野蛮と洗練 加守田章二の陶芸』の図録。彩色壺から着想した表紙が印象的で、加守田作品の変遷が追える構成となっています。

▼ 閑谷神社の備前焼の瓦の3割が300年以上前の作と判明

現在修理中の国重要文化財・閑谷神社本殿(岡山県備前市/入母屋造、本瓦葺)の屋根に葺かれた備前焼の瓦、5000枚を外し岡山県教育委員会が調査したところ、銘記などから11500枚余りが300年以上前の創建当時のものだとわかりました。閑谷神社は、日本最古の庶民のための学校「閑谷学校」の敷地にあり、創設者の岡山藩主・池田光政が祀られ、貞享3年(1686)に建てられました。。修理は3月末に完了の予定です。

▼ 廃業した長崎の老舗料亭「富貴楼」の亀山焼

2018年に老朽化などを理由に解体された長崎市の老舗料亭「富貴楼」に所蔵されていた骨董品を、大学生のボランティアらが整理しました。富貴楼の所蔵品を今後に役立てようと、2000箱以上の所蔵品のうち約80箱分の陶器を丁寧に洗って数を確認。中には、現代では製作が難しい江戸時代後期の亀山焼の皿や、明治時代の著名人の掛け軸など文化的な価値や歴史的な価値があるものもあります。
富貴楼は1655年ごろに創業した料亭を起源とし、100畳近い大広間などがある木造3階建てでした。坂本龍馬や三菱創業者の岩崎弥太郎ら名士が訪れたと伝わり、2007年には国の有形文化財に登録されましたが、老朽化や人手不足などにより存続が不可能となりました。

▼ 森原下ノ原遺跡(島根県)で古墳時代前期の絵画土器が出土

島根県江津市松川町八神の森原下ノ原遺跡で、古墳時代前期後半(4世紀後半)の線刻絵画土器が見つかりました。古墳時代の絵画土器は全国的でも出土例が少なく、山陰地方における出土は今回が初めてです。森原下ノ原遺跡では縄文時代から江戸時代前期までの遺物や遺構が数多く発見されています。
今回発見された土器は、つぼの肩から上の部分。口部分の直径は約22センチ、高さは約13センチ。龍を記号化したと思われる渦巻き状の絵画や、波状、斜格子などの模様が、首の部分3か所に描かれています。

▼ 林田焼、藩主ゆかりの「貞享年製」 の皿を発見か

兵庫県姫路市教育委員会文化財課は、同市林田町地区で江戸時代に焼かれた「林田焼」で300年前の年代が表記された器が発見されたと発表。市民から寄付されたもので、「政宇公御手焼龍絵甲皿」と箱書きされた中に、底部に「貞享年製」(1684〜88年)と書かれた薄手の皿10枚がありました。龍を描いた染付で、直径約15・5センチ、高さ約5センチ。
1万石の城下町の林田町は、10代にわたり建部氏が治めましたが、その3代藩主・建部政宇は絵心があったとされてきました。保存状態はよく、箱書きの通り自ら描いた可能性も考えられるようです。

▼ 砥部焼の窯元親子を描いた映画「未来のかたち」が今夏封切り予定

愛媛県砥部町を舞台にした映画「未来へのかたち」の公開日が7月3日(金)となることが発表されました。窯元親子がオリンピックの聖火台をつくる仕事を通じて親子の絆を取り戻すという、砥部焼と五輪、家族再生をテーマとした作品です。砥部町出身の大森研一監督がメガホンをとり、地の窯元での撮影など、オール砥部町ロケを行いました。出演は伊藤淳史、橋爪功、吉岡秀隆、大塚寧々ほか。

▼ 建築陶器の町・常滑を舞台に伝説の職人の真実を探っていくドラマ「黄色い煉瓦〜フランク・ロイド・ライトを騙した男」拡大版放送決定

世界的建築家フランク・ロイド・ライトが、旧帝国ホテルの設計にあたり求めた「黄色い煉瓦を焼いた職人久田吉之助。
昨年11月にNHKBSプレミアムで放送された同作が、さらにシーンを追加した拡大版として全国地上波で放送されます。歴史に名を残すことを夢見た職人吉之助を演じるのは安田顕。ほかには村上佳菜子、佐野岳、平田満、渡辺哲らがキャストに名を連ねます。
放送予定:NHK総合テレビ3月13日(金)午後10時〜11時12分

▼ 新規会員

吉河歩香(栃木県)、大森敬吾(京都府)

青花瓜文盤
明・永楽年間 口径41.0㎝

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公益社団法人 日本陶磁協会

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