▼平成18年度日本陶磁協会賞受賞記念「三輪和彦(協会賞)、武腰潤(協会賞)、加藤清之(金賞)展」が、7月24日(火)から8月1日(水)まで銀座・和光ホールにて開催されます。今回会場には、陶の可能性に挑戦する三輪氏の萩土に白萩釉をたっぷりと掛けた「花冠」の作品群、また深まる造形美を追求する武腰氏の彩り豊かな花器・絵皿・香炉・陶筥、加藤氏のオブジェから花器、日常の器などあわせて100点が並びます。会員諸氏のご来場をお待ちしております。
▼平成19年度の会員のための陶磁研究会を次のように開催いたします。
[7月研究会]
「中国・青磁のきらめき」
場所 静嘉堂文庫美術館講堂(世田谷区岡本2-23-1 電話03-3700-0007)
日時 7月26日(木)午後10時30分より
講師 同美術館学芸員・長谷川祥子氏(入館料のみ、参加費無料)
静嘉堂の所蔵品より、華北の耀州窯・釣窯、華南の南宋官窯・龍泉窯・景徳鎮窯といった中国諸窯の青磁が幅広く紹介されます。また、鎌倉時代以降、「唐物」として珍重されてきた龍泉窯の香炉・花入・茶碗をはじめ、江戸時代に日本から注文された香合や茶器、近代に“鑑賞陶器”として蒐集された「宋磁」の世界的名品が含まれ、わが国における美意識の変遷もうかがえる内容の展覧会です。
なお、8月以降は追って掲載いたします。参加ご参望の方は電話もしくはFAXで日本陶磁協会事務局(電話03-3292-7124 FAX03-3292-7125)までお申込みください。
▼富山支部立催の茶会と名品展が9月23日(秋分の日)に富山美術倶楽部(富山市舟橋南町5-9)で開催される。今年は支部設立以来の世話人で、現支部顧問の結城辰三氏の百賀のお祝いとのことで、本部が懸釜を受け持つことになった。濃茶席は梅澤記念館・梅澤信子氏、薄茶席は壺中居宮島格三氏。名品展は、備前の金重有邦氏と青磁の川瀬忍氏の作品を並べて、森孝一の司会で鼎談を行う。骨董好きで知られるお二人の「作陶と鑑賞」が鼎談のテーマだ。同支部以外の会員の方々も、是非この機会にご参加下さい。臨時会費は一万円。詳しくは富山美術倶楽部内日本陶磁協会富山支部事務局(電話0764-32-5081)新庄氏までお問い合わせください。
▼横手やきもの研究会による第4回「横手やきもの文化講座」が、10月21日午後2時から4時まで秋田県立近代美術館6階研修室で開催される。講師は阿部宗脩氏(茶道玉川遠州流秋田県支部支部長)と小林忠通氏(日本陶磁協会秋田県支部副支部長)。演目は「見て、聴いて、触って、知る! 名品にふれる花入の美」。秋田県教育委員会、横手市、横手市教育委員会、秋川魁新報社が後援をする。お申込み、お問い合せは、〒013-0063 秋田県横手市南巻町24 横手やきもの研究会事務局 小林忠三郎 電話0182-32-3952。
▼4月下句、春の叙勲と褒章の受章者が発表され、叙勲では備前の陶芸作家・伊勢崎惇氏(71歳、重要無形文化財「備前焼」保持者)が文化財保護功労により旭日小綬章を受茸した。また鶴見榮氏(74歳、元全国陶器瓦工業組合連合会理事長)も受章。佐治英三氏(70歳、元萬古陶磁器卸商業協同組合理事長)は旭日双光章、今村宇一氏(70歳、九谷焼陶磁器製造業)、上田宗壽氏(81歳、元信楽陶器工業協同組合理事長)、加藤學氏(71歳、瀬戸染付焼陶磁器製造業)は瑞宝単光章。杉浦勝典氏(69歳、粘上瓦製造業)、千田忠司氏(56歳、洋陶ガラス食器販売業)は黄綬褒章を受章した。心よりお祝い申し上げます。
▼日本陶芸倶楽部創立40周年記念シンポジウム「桃山陶の精華“やきものにみる日本の美”」が、5月14日(月)午後1時から3時までパレスホテルのパール・ルームで開催された。基調講演は林屋晴三氏が「茶の湯の茶碗 桃山と現代」と題して利休・長次郎・光悦・織部・当代樂吉左衛門の茶碗について語られた。その後、竹内順一氏の司会で、林屋晴三氏、鈴木蔵氏、今藤長十郎氏を迎えて、桃山陶についての座談会が催された。なお、創立40周年を記念して、『はじめて桃山陶に挑む』(日本陶芸倶楽部著)が6月下旬には誠文堂新光社(電話03-5800-5780)より刊行される。
▼第32同古九谷修古祭が6月23日(土)、24日(日)の両日、加賀市山中温泉にて開恨された。開幕式の後藤才次郎顕彰供養祭は23日午前9時30分から医王寺にて。また、古九谷名品展、現代陶芸展、古九谷窯跡発掘資料展、子供作品展、現代作家作品頒布会は芭蕉の館にて行われた。なお、24日午後1時30分より芭蕉の館にて、「古九谷窯跡の整備と展望について」をテーマに、国立民俗博物館名誉教授・吉岡康暢氏による基調講演が催された。
▼第17回茶道文化学術賞の授賞式が6月8日(金)午後6時より、学士会館本館講堂(東京都千代田区神田錦町3-28)にて開催された。田中仙翁理事長の挨拶の後、荒川浩和委員より授賞の経過報告があり、授賞式が行われた。
今回、茶道文化学術賞は該当作なし。茶道文化学術奨励貨は竹本千鶴氏(國學院大學文学部兼任講師)の著書『織豊期の茶会と政治』(思文閣出版刊)に決定した。また平成18年度茶道文化学術助成金は、松本康隆氏(奈良文化財研究所非常勤職員)の「近代椅子式茶室の研究」、田中圭子氏(広島女学院大学総合研究所特別専任研究員)の「井伊直弼と三条家薫物秘説との関係について」、菊池理予氏(共立女子大学家政学部被服学科染織文化研究室教育助手)の「名物裂 黄緞と海気に関する歴史的研究」の3件に決定した。
▼世界に知られる韓国の名品、高麗青磁。その発祥の地である康津青磁がフランスの「ユネスコ康津展」に引き続き、日本でも開催される運びとなった。6月7日より、東京韓国文化院・名古屋ノリタケギャラリー栄・笠間工芸の丘クラフトホール・益子メッセ美術館と巡回して、7月3日から8日まで京都文化博物館、7月9日から13日まで大阪韓国文化院でも展観される。出品者は、李龍煕・姜基聲・金慶鎭・金維成・金順姫・南宮撲・魏金良・尹道鉉・尹允燮・李京南・李相林・李錫勳・李永誕・張日爽・鄭鎬鎭・黄玉哲の16名。