協会ニュース 『陶説』平成26年4月号より

▼ 日本陶芸美術協会主催「第2回陶美展」の審査が2月23日に行われ、232点の出品より10点の受賞作品を含む141点の入選作品が選出されました。受賞作品は次のとおり。日本陶芸美術協会賞(大賞)は保立剛氏の「彩陶象嵌鉢」、茨城交通賞は宮西篤士氏の「青釉彫文花器」、札幌インテリア・アクア賞は福野道隆氏の「銀彩陶匣」、優秀賞は森山寛二郎氏の「切り継ぎ─廻─」、髙島屋賞は米田和氏の「黒描鳥花文鉢」、奨励賞は伊勢崎創氏の「備前扁壺」、加藤清和氏の「藍三彩1402-1」小山耕一氏の「幾何文四方鉢」、清水一二氏の「吹泥金彩線文八角器」、望月集氏の「牡丹図台皿」。審査員は伊勢崎淳・金子賢治・唐澤昌宏・木村宏造・佐伯守美・中尾恭純・中田一於:吉田美統の各氏。展覧会は下記のとおり巡回します。日本橋髙島屋(5月7日~13日)、京都髙島屋(7月16日~22日)、岡山髙島屋(9月3日~9日)。

▼ 「第26回土岐市織部の日」の記念事業「第7回現代茶陶展」の受賞作品が応募総数365点より以下の通り選出されました。TOKI織部大賞は、五味謙二氏の「ふた、モノ。」、優秀賞は津金日人夢氏の「青瓷盌」、アーグネス・フス氏の「波紋水指」、永井弘人氏の「月の雫」、奨励賞は向山文也氏の「曲彩水指」、木口泰広氏の「茶わん」、中浦和博氏の「練上水指」、田中孝氏の「若葉釉流線紋茶盌」、細川令子氏の「青白磁花入れ雪客」。審査員は、林屋晴三、鈴木藏、伊藤嘉章の三氏。展示会は4月12日(土)-20日(日)にセラトピア土岐・小ホールで開催されます。なお、この他、茶会など織部の日の事業が多数開催されます。詳細は土岐市文化振興事業団(電話:0572-55-5711)まで。

▼ 「第31回田部美術館大賞茶の湯の造形展」の受賞作品が以下の通り選出されました。優秀賞は橋本和哉氏(岡山県)の「備前金星水指」、松谷文生氏(愛媛県)の「黎器」(水指)」、宮尾昌宏氏(岡山県)の「備前堆線文扁壺」の3点。奨励賞は安食潤氏(島根県)の「塩釉茶碗」、市野秀作氏(兵庫県)の「釉彩組鉢」、岡田裕氏(山口県)の「灰被茶盌」、金重愫氏(岡山県)の「備前茶盌」、鈴木篤夫氏(岡山県)の「備前茶盌」、高原卓史氏(岡山県)の「銀彩盌」、多久守氏(岡山県)の「備前壺」の7点。展観は田部美術館(電話:0852-26-2211)にて4月25日(金)-6月8日(日)に開催されます。

▼ 「第14回 伝統からの創造21世紀展(東京展)」が東京美術倶楽部(電話:03-3432-0191)にて4月23日(水)-27日(日)、5月25日(日)-28日(水)の、いずれも午前10時から午後5時まで開催されます(後半の会期は「東美ミュージアム展 所蔵絵画と工芸作家巨匠展─東京美術倶楽部工芸鑑定発足記念」との併設。本展の詳細は次号にて掲載いたします)。現代日本の美術界を代表する作家141名による日本画・洋画・工芸の新作巡回展で、陶芸家では安倍安人・十四代今泉今右衛門・内田鋼一・永樂善五郎・大塚茂吉・隠崎隆一・加藤高宏・川瀬忍・岸映子・岸本謙仁・黒田泰蔵・坂倉新兵衛・崎山隆之・滝口和男・武腰潤・田中佐次郎・辻村史朗・中里重利・西岡良弘・林恭助・深見陶治・前田昭博・前田正博・三上亮・宮川香斎・宮本忠夫・森陶岳・樂吉左衛門・若尾利貞の各氏の作品が出品されます。東京展の他、以下のとおり巡回します。京都美術倶楽部(4月30日-5月2日)、金沢美術倶楽部(5月7日-9日)、大阪美術倶楽部(5月15日-17日)、名古屋美術倶楽部(5月21日-23日)。

▼ 「第54回東日本伝統工芸展」が以下のとおり巡回いたします。日本橋三越本店(4月16日?21日)、川徳百貨店(5月8日-13日)。受賞作品については次号で掲載いたします。

▼ フリーア美術館(ワシントン)がオークションで高値で落札して話題となった大名物茶盌「千種」がアーサー・M・サックラー・ギャラリーでの「千種と茶の湯展」(~7月27日)において、墨蹟・天目茶碗・高麗茶碗・日本の焼締陶などの茶道具とともに一般公開されています。千種は所有者などの来歴に関する記録が詳細に残されていることも、歴史的な価値を高めた茶壺です。

▼「東京アート・アンティーク─日本橋・京橋美術骨董まつり」が4月24日(木)、25日(金)、26日(土)に開催されます。日本橋・京橋地域の美術店・ギャラリーを初心者でも楽しくまわれるよう、各々に趣向が凝らされています。またギャラリーツアーが25日には青柳恵介氏、26日には白洲信哉氏を講師に催される(いずれも午後1時から、要申込、4月13日締切)ほか、ギャラリートークなどのイベントも開催されます。詳細およびお申込方法等はHPをご覧下さい。以下、主な美術店の企画を掲載します。

井上オリエンタルアート
「清廉と革新の器 宋-元」を開催。中国古陶磁の歴史の中で最も威厳と格式を具現化した宋時代から、「染付」という革新的な技術を創始した元時代の陶磁器にスポットが当てられます。

北山美術店
中国・韓国の古陶磁を中心に展示。

ギャラリーこちゅうきょ
「石田誠進化論II─まことのさけうつわ」を開催。南蛮手・紅毛手・刷毛目手・スリップウェアのほか、新白磁・無地デルフトによる酒器を出品。試飲会も行われます。(本展は22日から開催)

壼中居
「古美術との出会い」を開催。漢~明の中国陶磁が展示されます。また武内範男氏による古美術品へのはないけ「古代からの鼓動」を同時展観、殷~唐の中国の土器に花が生けられます

繭山龍泉堂
「HAN~漢時代の美術」を開催。25日、26日の午後3時から川島公之氏によるギャラリートークがあります。

魯卿あん
「大藝術家 北大路魯山人展」を開催。魯山人の逸品を紹介。(本展は18日から開催)

渡邊三方堂
「愛玩徳利展」を開催。李朝の徳利を中心に展示。

▼「せと陶祖まつり」が4月19日(土)、20日(日)に名鉄線・尾張瀬戸駅を中心に瀬戸市内で開催されます。今年は陶祖八百年祭記念として「藤四郎フェスティバル」も瀬戸蔵・瀬戸市文化センター・陶祖公園等にて併設されます。会期中には「陶祖記念大茶会」のほか、「古瀬戸の全貌─瀬戸焼の黎明と発展─展」(瀬戸市美術館、77頁参照)、「陶祖伝─陶祖伝記とその時代」(瀬戸蔵ミュージアム、同頁参照)など様々なイベントが開催されます。

▼「唐津 やきもん祭り」が唐津市中心市街地にて4月29日(祝)-5月5日(祝)に開催されます。若手作家から大御所作家まで唐津市をあげてのイベントで、唐津焼作家による展示・即売、唐津焼作家と唐津の料理店による「食と器」のコラボレーション企画、春の呈茶席、ろくろ体験、ぐい呑み列車等、多彩な企画が用意されています(問合せ先:0955-74-3355)。

▼ゴールデンウィークを中心に、全国の窯業地では陶器市が開催されます。上記の瀬戸・唐津のほか、ごく一部ですが、日程をご紹介いたします。

「益子 春の陶器市」(益子焼)
4月26日~5月6日開催(電話:0285-70-1120)

「やきものの里 春ものがたり」(丹波焼)
4月29日~5月6日開催(電話:079-597-2034)

「有田陶器市」(有田焼)
4月29日~5月5日開催(電話:0955-42-4111)

「陶炎祭」(笠間焼)
4月29日~5月5日開催(電話:0296-73-0058)

「波佐見陶器まつり」(波佐見焼)
4月29日~5月5日開催(電話:0956-85-2214)

▼昨年4月1日から賛助会員の募集を始めました。一口一万円で五口からです。現在の賛助会員はイセ文化財団、井上オリエンタルアート、北山美術店、十四代今泉今右衛門氏、神通静玩堂、鈴木藏氏、谷庄、中島宏氏、西川美術店、はごろもフーズ、繭山龍泉堂、ロンドンギャラリー、渡邊三方堂です。心より感謝申しあげます。

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