▼「第38回小山冨士夫記念賞」
この賞は、昭和50年に逝去された小山冨士夫氏の古陶磁に関する業績を永く記念すべく発足、本年度は以下のとおり受賞が決まりました。
古陶磁研究に関する顕著な成果を上げた研究者に対して贈られる褒賞の部では伊藤嘉章氏(京都国立博物館副館長)が、考古学と美術史の両分野に等しく目を向けた近世から近代にかけての日本陶磁史に関する優れた研究が評価され、受賞されました。
また、陶磁器に関する調査研究、展覧会の企画及び図録作成等の成果について、今後更なる活動を期待できる若手研究者等に対して贈られる奨励賞の部では、鄭銀珍氏(大阪市立東洋陶磁美術館学芸員)が、韓国陶磁史、特に研究草創期の状況、近代における生産の実態に関する研究に成果を上げており受賞となりました。
▼「第7回菊池ビエンナーレ」(菊池美術財団主催)の審査結果が発表されました。本展は、21世紀の陶芸界の新たな展開を探ることを目的に、隔年で全国から作品を公募し、優れた作品を展示する取り組み。今回は応募総数322点より52点の作品が入選し、うち受賞は下記のとおり。
大賞=和田的「表裏」
優秀賞=津守愛香「人魚仏」
奨励賞=田島正仁「彩釉鉢」、釣光穂「Ivy」、中田雅巳「SEN」(敬称略)
審査員は伊藤嘉章(九州国立博物館副館長)、唐澤昌宏(東京国立近代美術館工芸課長)、杉浦康益(陶芸家)、前田昭博(陶芸家)、菊池節(菊池寛実記念智美術館館長)、花里麻理(同学芸部長)の6氏。
なお、展覧会は12月16日(土)~平成30年3月18日(日)に菊池寛実記念智美術館(電話:03-5733-5131)にて開催されます。(86~87頁も参照)
▼「第72回新匠工芸会展」の受賞が決まりました。うち陶芸では、以下の作品が受賞されました。審査員は金子賢治・外舘和子・長崎巌の3氏。
会友賞=金子早智子(神奈川)「麗か」、桑原みさ雄(広島)「流裂文大壺」、森田浤子(東京)「対話」
佳作賞=木若博(滋賀)「遷」(敬称略)
▼「第51回女流陶芸公募展」が京都市美術館別館にて11月22日(水)~26日(日)に開催されます。入賞作品については次号に掲載いたします。
▼「改組 新 第4回日本美術展覧会(日展)」が11月3日(祝)~12月10日(日)に国立新美術館(電話:03-5777-8600)にて開催します。本展は以後、京都市美術館(12月17日~平成30年1月12日)、大阪市立美術館(2月24日~3月25日)、大分県立美術館(4月5日~5月6日)、石川県立美術館(5月26日~6月17日)に巡回します。入賞作品については次号に掲載いたします。
▼「伝統と創造―現代九谷焼の旗手たち」展が富山市佐藤記念美術館(電話:076-432-9031)で12月3日(日)まで開催しています。近年活躍が著しい気鋭の若手・中堅作家たちによる九谷焼作品を、新作を含めて約60点展示。出品作家=赤地径・井上雅子・上出惠悟・上端伸也・北村和義・齋藤まゆ・柴田有希佳・多田幸史・中田雅巳・三浦晃禎・見附正康・南絢子・宮本雅夫・牟田陽日・山近泰(敬称略)。(89頁も参照)
▼「陶芸の技と心~武雄の現代の陶芸家たち16」が佐賀県立名護屋城博物館(電話:0955-82-4905)にて11月23日(木)~平成30年1月14日(日)に開催されます。
▼「近藤高弘展―手の思想―」展が何必館・京都現代美術館(電話:075-525-1311)にて11月26日(日)まで開催しています。坐像・オブジェ・茶碗・白磁大壺の四つのテーマで近藤氏の作品が展観されます。
▼「第6回越中瀬戸焼「かなくれ会」陶芸展~それぞれの土・窯・炎・想」が11月3日(金)~12日(日)に越中陶の里「陶農館」(電話:076-462-3929)にて開催されます。越中瀬戸焼「かなくれ会」の加藤聡明・北村風巳・釋永由紀夫・釋永陽・吉野香岳の5氏の作品が展示・販売されます。土・日・祝日には呈茶(料金400円)と陶芸家による作品解説が、12日(日)午後2時からはコラボレーションコンサート(伊藤拓次氏×福井るり氏、料金2,500円、問合せ 電話:090-6478-9683〈伊藤〉、090-2836-7241〈福井〉)が行われます。
▼「KOGEI Art Fair Kanazawa」が開催されます。工芸の新しい美意識や価値観を「KOGEI」として世界に発信するアートフェアで、国内外の29ギャラリーにより新進気鋭の若手から世界で活躍する著名作家まで約150名の作品が展示販売されます。
とき 11月25日(土)11時~19時
11月26日(日)11時~18時
会場 KUMU金沢―THE SHARE HOTELS―
入場料 1,000円
▼「わん・碗・ONE展 2017」が五条坂・茶わん坂から京都全域にかけて11月1日(水)~11日(土)に開催されます。会期中には各施設・店舗にて様々な催しがあります(茶会、トークイベントなど)。詳細はHPもしくは電話:075-561-4089(陶点睛かわさき)まで。
▼ 「第3回陶絵付学院 原宿陶画舎 講師六人展〈白磁+絵付=〉」が11月1日(水)~5日(日)にギャラリー座STONE(電話:03-5537-3720)にて開催されます。講師の江川達也・松山裕子・石澤幸子・勝俣由治・栁田浩芳・渡辺由起の6氏によるグループ展です。
▼「21世紀鷹峯フォーラム 第3回 石川・金沢 百万石ものがたり 工芸の祭典」が石川県内全域にて11月26日(日)まで開催しています。60の機関が「伝統と現代」を軸に連携事業を展開。11月23日(祝)午後1時からは国際工芸シンポジウム金沢「工芸の過去・現在・未来」が金沢市文化ホールにて開催されます(電話:076-223-3580)。
▼「元祖 むかし昔の食器展」が11月23日(木・祝)~29日(水)に渋谷・東急本店8階・美術ギャラリーにて催されます。江戸時代より大切に受け継がれてきた技が光る匠の器より、色とりどりの古伊万里の食器を中心に蒔絵の器や酒器なども多数取揃え、展示販売されます(電話:03-3477-3857)。